海外に預金・株式・不動産・保険などをお持ちの方は、所得の申告とは別に「国外財産調書」の提出が必要になることがあります。提出の対象になるか、どう評価するかを整理してお手伝いします。
こんな方のご相談をお受けしています
- 海外の口座・証券口座・不動産の合計が5,000万円を超えていそう
- 来日して5年を超え、提出が必要になる年が近い
- これまで提出していなかったことに気づいた
- 海外の保険や年金の評価方法が分からない
提出が必要な人
その年の12月31日時点で、海外にある財産の合計額が5,000万円を超える居住者が対象です。
- 非永住者は提出の義務がありません。来日して通算5年を超え、永住者の区分になった年の分から必要になります。
- 非居住者も対象外です。
- 5,000万円は、借入金などを差し引く前の、財産の合計額で判断します。
提出の期限
翌年の6月30日までに、住所地の税務署へ提出します(令和5年分から。以前は3月15日でした)。所得税の確定申告(3月15日)とは期限が違うので注意が必要です。
財産の評価と円換算
- 原則として12月31日時点の時価で評価します。見積価額によることもできます。
- 外貨建ての財産は、12月31日時点の為替レートで円に換算します。
- 海外の生命保険・年金は、解約したときに戻ってくる金額などを使って評価します。
提出しなかった場合の影響
国外財産調書を期限までに提出していると、その財産に関する所得の申告漏れがあっても、過少申告加算税などが5%軽くなります。反対に、提出していない場合や記載が漏れていた場合は、5%重くなります。また、正当な理由なく提出しない場合などには罰則もあります。
金融機関を通じた海外送金(100万円超)は税務署に報告されており、海外の口座の情報も各国の税務当局の間で交換されています(CRS)。気づいた時点で早めに対応することをおすすめします。
当事務所がお手伝いすること
- 提出義務の確認居住期間(非永住者かどうか)と財産の合計額を確認します。
- 財産の一覧づくり口座の明細や証書をもとに、種類・所在国・数量・価額を整理します。
- 調書の作成・提出国外財産調書を作成し、e-Taxで提出します。あわせて、海外の財産から生じる所得(利息・配当・家賃・売却益)の申告漏れがないかも確認します。
よくあるご質問
夫婦で共同名義の海外口座はどう扱いますか?
持分に応じてそれぞれの財産として計算します。持分がはっきりしない場合は、資金を出した割合などをもとに判断します。
過去の年の分を出していなかった場合はどうすればよいですか?
期限後でも提出することができます。所得の申告漏れがある場合は、あわせて修正申告や期限後申告を行います。税務署から指摘を受ける前に自分で直すほうが、加算税の面でも有利です。
※ このページは一般的な説明です。実際の取り扱いは個別の状況によって異なりますので、具体的なご判断は専門家にご相談ください。
